夏の北海道(2010.7) その6~トマム・占冠編

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 ▲アルファ・リゾートの敷地内に聳えるトマム山(1239m)。中腹に見える三角屋根の建物が雲海テラスだ。

(前回からの続き)
7月13日。北海道旅行もいよいよこれで最後の三日目だ。この日はちょっと早起きして、アルファ・リゾート トマムの目玉施設である雲海テラスに向かった。
雲海テラスとは、トマム山の中腹、標高1088mの地点から眼下に広がる雲海を眺めることができる、夏季限定のテラス。本来は冬季のスキー客のための施設だったのだが、夏に放置しておくのは勿体ないということで始まったものだ。今ではすっかり有名になり、これを目当てにトマムを訪れる人も多いという。
もっとも、雲海が見られるかどうかは天候次第。特にこのあたりの天気は変わりやすいので、数分で見られなくなってしまうこともあるという。果たして雲海は見られるのか…?
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 ▲雲海テラスへはゴンドラリフトを利用する。これももともとスキー客のために作られたものだ。

まだ6時だというのにゴンドラは大盛況。およそ2.5kmの距離を15分ほどかけて進み、ようやくテラスに到着した。そこに広がっていた光景は…

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 ▲おお!小規模ながら、一応雲海ができているぞ。

絶景…とまではいかないにしても、こんなに手軽に雲海が見られるとは。早起きして来た甲斐があった。
ただ、この光景が見られたのはごく数分の間。いろんな角度からゆっくり写真を撮ろうと思っていたら、あっという間に下の方から雲が迫ってきたのだ。気が付けばあたり一面が真っ白に。遅れてきた人たちは、「なんだ、こんなものか」と落胆していた。

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 ▲雲海…ではなく、雲の中。これはこれで幻想的な光景だが。

しばらく雲の中で過ごしてから、再びゴンドラで下界へ。
同期のI内氏(鉄道好き)と私だけは先にホテルをチェックアウトし、一旦レンタカー組と別れて、ホテルの送迎バスでJR石勝線のトマム駅に向かった。せっかく北海道に来たのだから、ぜひ北海道の列車にも乗ってみようと考えたのだ。
ということで、トマム駅から列車に乗り、次の占冠(しむかっぷ)駅の近くで他のメンバーと合流することになった。

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 ▲アルファ・リゾートと隣接したところにあるJRトマム駅。「隣接」と言っても、アルファ・リゾートの敷地自体がとてつもなく広いので、ホテルの玄関までは2kmもある。ここは送迎バスを利用するのが賢明だ。
駅の構内には、送迎バスを呼び出すための電話が設置されており、日・英・韓・中の4ヶ国語で案内が書かれている。

ホームでしばらく待ち、8時57分発の特急スーパーおおぞら2号札幌行きに乗った。同じ村内、しかもたった1駅だけのために特急に乗るなんて贅沢だと思われるかもしれないが、何を隠そう、このトマム駅には特急しか停まらないのだ
さらに言えば、このトマム駅を含む新夕張-新得間には特急しか走っていない(普通列車が存在しない)のである。なので、この区間内のみを利用する場合は、特急券を買わなくても特急に乗れる(ただし自由席のみ)という特例があるのだ。原則普通列車にしか乗れない「青春18きっぷ」でも、この区間では特急にも乗ることができる。

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 ▲トマム駅は無人駅なので、乗車券は車内で購入。

また、トマム駅から占冠駅までの間は、たった1駅で21.3kmもの距離がある。さらにこの両側の駅はもっと凄いことになっている(下図を参照)。

 至  新夕張                   占冠           トマム                  新得  至
 札┿┿○┿┿┿┿┿┿┿┿┿┿┿┿○┿┿┿┿┿┿┿○┿┿┿┿┿┿┿┿┿┿┿○┿┿釧
 幌             34.3km             21.3km            33.8km            路
           (この間駅なし)      (この間駅なし)     (この間駅なし)

つまり、新夕張-新得間は89.4kmもの区間に4つしか駅がないということである。この距離は、東京から小田原、名古屋から彦根、大阪から姫路までの距離に匹敵する。つまり、在来線でありながら駅間距離が新幹線並みなのである。そう考えれば、特急しか走っていないというのも頷けるだろう。
ちなみに新夕張-占冠間の34.3kmと、トマム-新得間の33.8kmは、日本の在来線の駅間距離としてはそれぞれ1位と2位の長さである。これだけでも北海道の広大さが実感できようというものだ。

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 ▲占冠駅に到着した特急スーパーおおぞら2号(キハ283系)。

さて、占冠駅から外に出ると、そこはおおよそ駅前とは思えないような大自然のど真ん中だ。やたらと広い駅前広場が整備されていて、これまた巨大な占冠村の物産館が建っているのだが、工事のため休館中。あたりは人気もなくがらんとしている。
その物産館の前の自動販売機でI内氏がココアを買おうとしたのだが、なぜかコーヒーが出てきた。確かにココアのボタンを押したのに。細かいことにはこだわらない、なんとも北海道らしいいい加減さ大らかさだ。

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 ▲占冠駅から占冠市街にかけての国道237号。すっかり晴れて、暑くも寒くもなく、まさに快適そのもの。
ちなみに前日の夜、富良野から帰ってくる途中にもここを通ったはずだが、真っ暗だったので何も覚えていない。

鵡川(むかわ)という小さな川に架かる千歳橋を渡ると、ようやく占冠村の中心街に突入した。以前にも書いたが、北海道では広大な田舎から突然市街地に入る。

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 ▲占冠村の中心街。こう見えても村内で一番賑やかなところだ。馬鹿にしてはいけない。村役場も郵便局も農協も、スーパーも食堂も居酒屋もガソリンスタンドも、何でも揃っている。(ちなみに占冠村にはコンビニは存在しない。)
街路灯は統一されたデザインで、「アスペン国際友好ゾーン」と書かれている。アメリカ・コロラド州のアスペン市が占冠村と姉妹提携を結んでいることに因むのだろう。

のんびりと街歩きをし、市街地の中央に建つ占冠郵便局に立ち寄ってから、道の駅「自然体感しむかっぷ」へ。そこに、ちょうどいいタイミングでレンタカー組が現れた。
ここからは私がレンタカーを運転し、一昨日と同じ道道136号・道道610号・国道274号というルートで夕張を目指した。

次回はいよいよ最終回。夕張から千歳に戻り、名古屋に帰ってきます。

(続く)
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Comment

トマムから占冠って・・・

この一区間だけ利用する人はなかなかいないんじゃないでしょうか。
この切符を売った車掌さんも何を思ったでしょうね。

>迷いネコさん

占冠はああ見えても役場なんかがある村の中心部なので、トマムから向かう人もそこそこいそうな気はしますが…やっぱり珍しいですかね?
もちろん、地元の人には見えなかったと思いますが 笑
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