ちょっと遠回りな東京旅行(2009.9) その13~電車で東京めぐり編

(前回からの続き)

堀切菖蒲園駅から京成線の上野行きの普通電車に乗り、12時08分、町屋(まちや)に到着した。

京成町屋駅の階段
京成町屋駅の、ホームから改札へ降りる階段で
階段を下りる人は左側、上る人は右側を通行しろということなのだろうが、あちら側から見れば上りが左側通行ではないか?
と思って反対側から見てみたら、「上り 左側通行 | 下り 右側通行」と書いてあった。全くもってどうでもいいことなのだが。
さて、町屋は京成本線・東京メトロ千代田線・都電荒川線が集結する、ちょっとした交通の要衝。地下鉄で通り過ぎたことしかなく、地上の景色を見るのは初めてだ。
都電に乗り換えるためだけに降りたのだが、せっかくなので、駅からほど近いところにある荒川町屋郵便局に寄った。サンパール通り商店街という、これと言って特徴のない幹線道路沿いにあった。

貯金を終えて町屋駅に戻る途中、サンパール通りの1本南の路地に入り込んだら、こんな人情味溢れる街並みがあった。
町屋いなり通り商店街
いなり通り商店街というらしい。商店街というよりは飲食街といった風情だ。尾竹橋通りのさらに西側にも続いているようだったが、本来の目的地ではないので、ささっと通り過ぎて都電の町屋駅前電停に向かった。

都電の踏切は遮断機も警報機も無く、やけに無愛想なおねえさんの声で「電車が来ます。電車が来ます。電車が来ます。」とアナウンスが流れるだけだ。しかも、電車が目の前に迫ってきていてもみんな平気で渡っている。電車の方も、特に慌てる様子もなく減速するのだが、こんなんで事故は起きないのだろうか。
都電町屋駅前電停
町屋駅前電停から、早稲田行き(7000形7018編成)に乗車。

都電荒川線は東京に唯一残っている路面電車で、都心部の北寄りをぐねぐねと縫うように走っている。
初めて乗ったのだが、吊り掛け駆動ということにまず驚いた。吊り掛け駆動というのは駆動方式の一種で、メカに弱い私は詳しいことはよく分からないが、いかにも路面電車らしい古めかしいうなり声に根強い人気がある。車体は新しそうに見えるが、実は1955年製(1978年更新)らしい。

町屋を出た時点で、真っ昼間にもかかわらず驚くほど混んでいたが、乗客の入れ替わりが激しく、空いたり混んだりを繰り返している。数駅程度で降りてしまう人が大半のようで、長く乗り通す人はほとんどいないようだ。駅間距離が短く、運賃も定額で、まるでバスのような感覚だ。
前乗り・後降りのワンマン運転なので、町屋駅前や王子駅前のような乗り降りの多い停留所では停車時間も長くかかっていた。

民家の軒先を走ったり広い道路の中央を走ったりと景色はめまぐるしく変わり、13時05分ごろ、池袋にほど近い鬼子母神前電停で降りた。意外と時間がかかり、町屋から40分もかかった計算だ。
以前に大阪の阪堺電車にも乗ったことがあるが、やはり路面電車はいいものだ。名古屋の市電は1974年に全廃となったが、最後まで残っていた金山-高辻-桜山間や、基幹バスが走る鶴舞-高辻-堀田間などは、現在も市バスの混雑が激しく、残しておいてもよかったのではないかと思う。

鬼子母神通り商店睦会商店街
鬼子母神前電停の前から南東に伸びる、鬼子母神通り商店睦会商店街。庶民的な雰囲気の商店街だが、周辺には学習院大や東京音楽大、日本女子大などがあり、文教地区としての一面もあるようだ。

そして、通り沿いにある雑司が谷郵便局へ。ご近所さんらしきおじさんやおばさんたちが世間話で盛り上がっていてとても賑やかだ。
100円貯金しようとすると、局員さんが「もしかして都電で回られてるのですか?」と。通帳を見れば、町屋局の次に来たことがわかるから、一目瞭然だ。「機会がありましたらまたお越しください」と言ってくださり、とても感じの良い局員さんだった。

次に向かったのは、東京メトロ副都心線の雑司が谷駅
zoshigaya.jpg
雑司が谷駅は都電の鬼子母神前電停の真下に位置しているが、駅名が異なっていてややこしい。しかも、都電は隣に「都電雑司ヶ谷」という駅がある。こちらは副都心線開業と同時に「都電」を冠したようだが、だったらいっそのこと思い切って別の名前にすれば良かったのに、とも思う。

さて、副都心線は2008年6月に開通したばかりの新しい路線。全国的に大きく報道されたので、東京以外の人でも知っている人は多いだろう。今までの地下鉄とは異なるさまざまな特徴があり、その一つが急行の運転だ。雑司が谷駅は急行が停まらないので、待っている間に急行電車が颯爽と通過して行った。さらに、駅ごとに異なる発車メロディが導入されたのも画期的だ。

雑司が谷駅から各駅停車の渋谷行き(東京メトロ7000系)に乗り、3つ目の新宿三丁目駅で降りた。まだまだ利用が根付いていないのか、予想に反してガラガラだった。また、途中の東新宿駅では急行の通過待ちをした。地下鉄で通過待ちというのは初めての経験だ。

新宿二丁目
7時間ぶりに再び新宿の街に降り立った。写真は、途中で通り掛かった新宿二丁目仲通り。このあたりは世界的に有名なゲイタウンだ。
噂ばかりが先行して「怖い街」というイメージが持たれがちだが、ぱっと見た限りではごく普通の歓楽街のように見える。オフィスやマンション、民家なども多く、さほどディープな雰囲気は感じられない。夜に来たらまた違った印象を持つかもしれないが。

そして、新宿一郵便局新宿二郵便局新宿三郵便局と立て続けに訪問。都心部だけに郵便局密度が高いが、それでもかなり混んでいて、貯金・保険窓口だけでなく郵便窓口にも受付番号札が設置されていた。新宿一、二、三と揃い踏みになったが、新宿四局とか新宿五局とかはないのであしからず。

続いて、今度は京王線の新宿駅に向かった。
京王線新宿駅
京王新宿駅に停車中の15時00分発特急京王八王子行き(8000系)。京王線に乗るのは初めてだ。
この特急に乗り、次の明大前駅で下車。5分ほどで到着した。

明大前駅で井の頭線に乗り換え、急行吉祥寺行き(1000系)に乗った。
井の頭線吉祥寺駅
15時16分、終点の吉祥寺駅に到着。
井の頭線の電車は5両編成で意外と短いが、利用者は多く賑やかだった。また、沿線風景は今までに乗ってきた他の路線とは打って変わって、いかにも裕福そうな高級邸宅街が続いた。東京の中では、京王線・井の頭線は比較的お洒落なイメージが持たれているようだが、それも納得だ。

六本木やお台場のような話題のスポットには立ち寄らず、すき間を縫うようにして東京の街を巡ってみた。町屋や雑司が谷のような何気ないごく普通の商店街にも、それぞれの街の個性がにじみ出ていて、非常に満足な街歩きだった。初めて乗る電車の路線も多く、多少なりとも東京の鉄道事情を体感できたのではないかと思う。


次回は、この日の最終目的地である吉祥寺の街を散策します。

(続く)
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