散りゆく秋を惜しんで2013―湖東三山(金剛輪寺・西明寺)と五個荘

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 ▲湖東三山・西明寺の境内で。二天門に通じる石段が見える。

韓国旅行シリーズがまだまだ途中だが、今回は、今週の初めに行ってきた旅のネタをちょっと紹介。
去る12月2日(月)は、滋賀県の紅葉の名所・湖東三山(ことうさんざん)と、近江商人ゆかりの街・五個荘(ごかしょう)に行ってきた。
いずれも二度目の訪問で、五個荘は2009年の10月以来、約4年ぶり。そして湖東三山は、昨年の12月3日以来、ちょうど1年ぶりだ。湖東三山の紅葉は、昨年はかなり散ってしまった後だったが、果たして今年はどうだろうか…?
さて、自宅を出発して名神を西に向かってひた走り、今年10月に開通したばかりのその名も「湖東三山スマートIC」へ。そこから数分で、最初の目的地である金剛輪寺に到着。昨年は八日市ICからはるばるやって来たので、随分便利になったものだ。

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 ▲松峯山金剛輪寺の境内で。
ちょうど1年前、「来年こそは散る前に来よう」と言っていたが、今年もまたかなり散ってしまった後だった。ただ、風に吹かれてはらはらと葉が舞い散る光景はとても美しい。

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 ▲金剛輪寺で。本当に来年こそは、見頃を過ぎる前に訪れたい。

金剛輪寺は昨年来たときに本堂まで上がったので、今回は庭園だけを一周。また、この南に位置する百済寺も昨年訪れているのでパス。ということでこの後は、昨年行きそびれた西明寺に向かうことにした。

金剛輪寺から西明寺までは3kmほどと非常に近く、わずか数分で到着。国道307号沿いの、ちょっと落ち着かないところに入口の山門があった。

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 ▲ということで、龍應山西明寺。入ってすぐのところには、県天然記念物の不断桜が咲いていた。
例年11月が満開ということで、もう終わりがけのようだったが、この時期に見る桜の花はまた新鮮。紅葉とコラボした写真を撮ってみたかったが、どちらも中途半端だったので断念した。両方満開だったらさぞ美しいことだろう。

ところでこの不断桜、実は名神高速道路の真横にある。木の隣が崖になっていて、そのすぐ下を車が高速で行き交っているのだ。名神のこの区間は今までに幾度となく通っているが、まさかこんなところにこんな見どころがあるとは知らなかった。今度通るときはちょっと気にしてみることにしよう。

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 ▲本堂への参道が高速道路を越える区間には、「日本道路公団」と書かれた標柱があった。

ここ西明寺は、834年に三修上人が仁明天皇の勅願により開創された天台宗の寺院。中世まではかなりの規模を有し、源頼朝も戦勝祈願に訪れたと言われているが、百済寺と同様、織田信長による焼き討ちに遭い荒廃してしまったという。ただ、不幸中の幸いか本堂・三重塔・二天門は焼失を免れ現存している。その後、江戸時代初期に望月越中守(友閑)により復興されたのが現在の姿だ。

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 ▲表参道。なだらかな石段がしばらく続く。金剛輪寺と違って、紅葉はまだまだ見頃のようだ。

西明寺の景観は、紅葉もさることながら苔も美しい。境内には「苔を大切にせよ」とか「苔を持ち帰るな」といった注意書きがたくさん立っているのだが、中にはこんなユニークなものも。
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 ▲「この苔は西明寺が好きです 大事にしましょう」。
何だかほっこりとした優しさを感じさせる文面だ。確かに、緑の苔のじゅうたんに真っ赤な紅葉の落ち葉が散らばる光景は、自然の作り出す芸術と言えよう。

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 ▲その奥には、国指定文化財の本坊庭園(蓬莱庭)がある。
江戸時代の1673年に、望月越中守(友閑)により復興記念として造られた庭園だ。池の中央には折り鶴を形どった鶴島が、その脇には亀島がある。この庭園も特に苔が美しい。

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 ▲庭園を抜け、ひときわ赤く色付いた紅葉が見えてくると、ようやく本堂にたどり着く。

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 ▲鎌倉時代初期に飛騨の匠により建てられた本堂(瑠璃殿)。国宝。
正面入口の脇に鎮座する「賓頭盧(びんずる)さん」は、自分の体で具合の悪いところを撫でると治してくれるという。足腰の悪いお年寄りの参拝が多いのか、予想通り腰や膝のあたりがつるつるになっていたが、それ以上に頭がつるつるなのはどういうことか…。

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 ▲本堂脇にある三重塔(国宝)。こちらは鎌倉時代後期の建立だ。
本堂と同じく飛騨の匠により建立されたもので、高さ23.7mの総檜の建物だ。内部には、国内唯一の鎌倉時代の壁画が残っているという。

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 ▲そして室町時代に建てられたという二天門(重要文化財)。持国天・増長天の像が安置されている。

さて、西明寺とお別れした後は、今年の春にオープンしたばかりの道の駅「せせらぎの里こうら」へ。こぢんまりとした道の駅だが、ホールで売っていたアップルパイがとても美味しかった。
さらに、横関郵便局、秦荘郵便局、湖東勝堂郵便局、湖東小田苅郵便局と立ち寄って100円ずつ貯金。いずれも小さな農村集落のはずれに位置し、湖東平野ならではののどかさを感じるところだった。

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 ▲続いて、道の駅「東近江市あいとうマーガレットステーション」へ。
ここも昨年以来、1年ぶりの訪問だ。ここの名物は、併設されている「Rapty」というお店のジェラート。種類が豊富で、行くたびにメニューが変わるのも特徴。今回はりんご、ゆずカスタード、おさつシナモンのトリプルにしてみた。他にも「きゅうり」というのがあったが、一体どんな味だったのか。試してみれば良かったと軽く後悔。

さて、この後は、愛知川沿いをひたすら北上して、4年前にも訪れた五個荘(ごかしょう)の街にやって来た。
前回の訪問時は休日だったので郵便局は開いていなかったが、今回は平日なので、五個荘郵便局と五個荘山本郵便局にちょっと寄り道。どちらも歴史ある旧中山道沿いに建ち、通り沿いには茅葺き屋根の立派なお屋敷が点在していた。また、五個荘山本郵便局では「日本の文化だ 年賀状出そう」という歌詞のフォークソング調の歌がエンドレスで流れていた。初めて聞く歌だったが、まさか局員さんが歌っているのか!?

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 ▲旧中山道、五個荘山本郵便局の近くで。どこからともなくお寺の鐘の音が聞こえてくる。
こんな風情ある景色が至るところに何気なく残っているのが滋賀県の魅力だ。

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 ▲そして、近江商人ゆかりの街・金堂町へ。まずは堂中通りから。
月曜日ということで、資料館系は全て休館。でも、風情があって良いところだ。むやみに観光地化され過ぎていないのもまた良い。

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 ▲寺前・鯉通り。その名の通り、水路には鯉が泳いでいる。
平日なので人通りもまばらだ。前回来たときも夕暮れ時で、物寂しい雰囲気だったのを思い出した。

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 ▲寺前・鯉通りの鯉。本当に人懐こくて、なんと手を差し出すと寄ってくる。

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 ▲五個荘金堂町の街外れ、大城神社の境内社・日若宮神社で。ここも紅葉が綺麗だ。

五個荘の後は、隣町・能登川にちょっと寄り道。こちらは4年半前に駅前の商店街を散策したことがあるのだが、そのときと比べると随分寂れてしまったように見える。街路灯が簡略化され、通り名の看板が無くなってしまったからそう感じるのだろうか。

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 ▲そして最後は、彦根・夢京橋キャッスルロード沿いの「うなぎや源内」さんで夕食。
とてもお洒落なお店で、味も確か。パリパリのうなぎは最高のごちそうでした。

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 ▲うなぎや源内さんの近くにある、「洋菓子三中井」さん。時間が遅くてもう閉店していたが…。
まっちの街歩き「五個荘」のページでも紹介しているが、「三中井(みなかい)」というのは五個荘の近江商人・中江家が立ち上げた屋号。明治時代に朝鮮・満州に進出し、三越をも凌ぐ巨大百貨店チェーン「三中井百貨店」を運営していた。しかし、日本の敗戦とともに消滅し、今では「幻の百貨店」となっている。
そんな波瀾万丈の中江一家が戦後、日本に戻ってきて開業したのがこのお店だ。彦根で洋菓子店を経営しているらしいという話は聞いていたが、まさかこんなところで出会うとは驚きだ。

ということで、滋賀県への日帰り旅行はこれで終わり。今年の紅葉はもう終わってしまったが、来年はぜひ訪れてみてはいかがだろうか。
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Comment

私も今年初めて紅葉の湖東三山をめぐりました。

西明寺では日本道路公団の標柱に足を止めました。

>ぞうまささん

一番の見頃に行かれたようで羨ましい限りです。
「日本道路公団」の標柱にはやっぱり目が行きますよね。
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