真夏の沖縄旅行・4―名護の街歩きとマリンブルーの古宇利大橋

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 ▲屋我地島と古宇利島を結ぶ古宇利大橋(こうりおおはし)。こんな海の色は初めて見た。

長い夏も終わり、早くも9月。しばらくブログの更新をサボっている間に韓国、そして飛騨と信州を旅してきたが、そちらはまた後ほどアップすることとして、先に沖縄シリーズの完結編を仕上げておこう。

ということで、前回の記事から続く沖縄旅行の最終日、7月9日。この日は、他のメンバーよりも一足早くホテルを出発し、人口6万人の名護市(なごし)を街歩きすることにした。ここは沖縄本島北部の中心都市であり、県内では那覇市、沖縄市に次ぐ第三の都市という位置付けだ。

私は以前から「第二の都市」とか「第三の都市」という響きに魅力を感じている。首位都市(プライメイトシティ)は繁栄して洗練され垢抜けている反面、アクがないというか、その地方ならではの独特さを失ってしまっている場合が多いからだ。沖縄の場合も、那覇は人口が多すぎるためか、本土とさほど変わらない風景も多く、あるいは過剰に演出された沖縄らしさに「わざとらしさ」を感じてしまうのも事実だ。
那覇からはるばる70kmも離れた名護まで行けば、きっと飾らない素朴な沖縄の日常の姿が見られることだろう。
名護を拠点とするローカル放送「FMやんばる」で、のんびりゆったりとした琉球民謡と、全く理解できない沖縄方言の対話?を聴きながら、国道58号を快適に北上。恩納村のホテルからは約40分で名護の中心街に到着した。

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 ▲これが名護の中心街。那覇よりもぐんとひなびているが、観光地ではないので、悪く言えば地味だ。
でも、これこそが普通の沖縄の人々の日常風景なんだと感じる。

さて、「街歩き」と言ってもそこそこ市街地面積が広いので、「がじゅまる交流館」という施設でレンタサイクルを借り、自転車で巡ることにした。1時間200円と手頃な値段だ。

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 ▲まずは名護の中心、名護十字路に面したところに建つ名護市営市場へ。
最近建て替えられたばかりらしく、外観はまるで保育園のような可愛らしい建物。だが、内部に入るとどことなく懐かしさを感じさせる、昔ながらの市場の雰囲気が残っていた。さらに、本土では見かけないような不思議な肉や魚や果物がたくさん売られていて、独特のにおいが立ち込めている。那覇の市場よりもさらにエキゾチック、それでいて全く観光地化されていない。ただ、その裏返しとして経営は厳しいらしく、空店舗が多いのが気になった。

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 ▲市営市場に隣接したところには、沖縄本島北部で唯一の全蓋式アーケード街、市場通りがある。
ここだけ時代が止まったかのような、昔ながらの商店街。まだ時間が早かったためか、ほとんどのお店が閉まっていた。先ほどの市営市場が移転する前は、もっと賑やかだったことだろう。

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 ▲市場通りを抜けると、みどり街と呼ばれる社交街(沖縄では歓楽街を社交街と呼ぶ)がある。
おおむね本土の歓楽街と同じような風景だが、「やぎ料理」や「そば」の文字、そして謎の沖縄方言の看板がちょこちょこ目に入ってくる。さらに、コンクリート建築にベタベタとど派手なペイントがされているのも沖縄の社交街ならではの特徴だ。都市規模に比して社交街の規模は非常に大きく、碁盤の目状に広がっていて、全ての道を歩ききるのにかなりの時間を要した。夜の名護はさぞや賑やかなんだろう。

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 ▲街外れにそびえ建つ謎の巨大要塞。実はこれ、名護市役所なのだ。
1981年にTeam Zoo(象設計集団+アトリエ・モビル)により建てられたというこの建物は、通気性も考慮されており夏でも涼しく、省エネルギーに貢献しているのだという。建物の周囲も広い芝生に覆われていて涼しげだ。

ということで、名護の街歩きはここらで終わり。計2時間半ほど歩き回った成果は「まっちの街歩き」ホームページで詳しく紹介しているので、どうぞご覧ください。

さて、ここからは本部半島をぐるりと一周するように本部循環線(国道449号)を北上し、他のメンバーたちと待ち合わせる予定の古宇利大橋を目指した。

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 ▲途中で通り掛かった本部町(もとぶちょう)のメインストリート。
さしづめ「沖縄版ひなびた田舎町」といったところだが、裏通りにも商業が集積していて意外と賑やかだ。この近くには有名な「沖縄美ら海水族館」や「今帰仁城跡」があるが、今回は時間の都合でパス。先を急ごう。

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 ▲本部半島と屋我地島を結ぶワルミ大橋付近で。ダイナミックな光景に、思わずクルマを停めて撮影。
一面にさとうきび畑が広がる屋我地島、そしてその奥には沖縄本島北部の「やんばる」の山並みが見える。
ちなみにこのワルミ大橋は2010年末に開通したばかりで、レンタカーのカーナビにはまだ載っておらず、橋への入口の交差点を間違えて素通りしてしまった。

この屋我地島では、ハンセン病療養所「沖縄愛楽園」の中にある済井出(すむいで)簡易郵便局に立ち寄った。療養所内の郵便局に来るのは、香川県の「大島青松園」にある千歳簡易局以来、2度目である。大島青松園と同じく、ここも広大な敷地にたくさんの建物が建ち並び、ひとつの街のようになっている。郵便局員さんによると、貯金目的で来る人はときどきいるようで、「分かりにくいのによく探して来られるなぁ」と感心していた。

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 ▲そしていよいよ、この旅のハイライトとなる古宇利大橋へ。
2005年に開通した、屋我地島(手前)と古宇利島(奥)を結ぶ橋だ。ここで、後から出発して来た他のメンバーたちと合流。橋の手前にある駐車場にクルマを停め、しばらく周辺を散策してみることに。

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 ▲駐車場から階段を下りると海岸に出ることができる。天候に恵まれたのもまた幸運だった。

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 ▲橋のすぐ近くにはシーサー岩という岩がある。本当にシーサーのような形をしている。

綺麗な円形をしている古宇利島には、海沿いをぐるりと一周する約5.5kmの快適なドライブコースが設けられている。せっかくなので島を一周してから帰ることにした。

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 ▲古宇利島の北端から眺めた海。澄んだ海の遙か彼方に伊是名島・伊平屋島が見える。

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 ▲古宇利島の高台から見下ろす古宇利大橋。走行中の車内から撮影したのでちょっとぶれてしまった。

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 ▲古宇利大橋の途中から見下ろした海。遠くに見えるのは沖縄本島北部の大宜味村あたりだろう。

古宇利大橋を後にして、ここからは屋我地大橋・羽地奥武橋経由で再び名護市街へ。そして立ち寄ったのは「A&W名護店」。日本ではなぜか沖縄にしかない、アメリカ発祥のハンバーガーチェーンだ。実は、沖縄に行ったら絶対立ち寄ろうと何年も前から心に決めていたのだ。

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 ▲A&W名護店。いかにもアメリカンな雰囲気のロードサイド店舗だ。

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 ▲クリーミーソースの入ったハンバーガー、「メルティリッチ」コンボを注文。
セットで付いているのは、「スーパーフライ」という独特なフライドポテトと、薬草とハーブから作られる「ルートビア」という炭酸飲料。このルートビアこそが「A&W」のウリなのだが、非常に好みの分かれる味で、或る人曰く「飲むエアーサロンパス」。確かに湿布に似た香りがしなくもないが、個人的には病み付きになるほど気に入っている。やはりハンバーガーによく合う味だ。
しばらくすると、「ルートビアのおかわりはいかがですか?」と店員さんがピッチャーを持ってきた。もちろん追加してもらう。ごちそうさまでした!

さて、ここからは沖縄本島を縦断するように高速道路をひた走り、1時間弱で那覇に到着。空いた時間で、前日に訪れた平和通り周辺の商店街群を再び1時間ほど歩くことにした。

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 ▲このあたりの商店街の中では激マイナー級の「えびす通り」。
ここは前日にも歩いたが、時間が遅かったせいでほとんどのお店が閉まっていたのだ。きちんと賑わっている姿を撮影できてホッと一安心。
ちなみにこの商店街、看板によって表記が「えびす通り」「ゑびす通り」と一定せず、どちらが正しいのか分からない。こういうアバウトなところが沖縄らしくていい。って、前回の記事にも同じような話があったような…。

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 ▲こちらも、普通の観光客は絶対に入って行かないような奥地にある「新天地市場中通り」。
実はここ、前日に来たときは気付かずに素通りしていたのだ。注意深く歩いていないと見落としてしまいそうな、きわどいところにある秘密の商店街。怪しさ大爆発。

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 ▲それでも奥に進んでいくとちゃんと賑わっていて、お客さんもぞろぞろやって来るからすごい。
商店街というよりは、一昔前の総合スーパーの衣料品コーナーのような雰囲気。場所によってはかなり賑やかで、写真を撮るのもはばかられるほどだった。

これで、那覇の気になっていたところは全て撮影完了。3日間の旅程を無事にこなし、あとは空港を目指すだけだ。


 ▲牧志駅から16:01発のゆいレールで、レンタカー店最寄りの小禄(おろく)駅へ。
せっかくなので全面展望を楽しむことに。ただ、前日に乗ったときと違い、夕方近かったのでけっこう混んでいた。駅間で流れるメロディもまた沖縄らしくていい。

さて、小禄駅は駅前のイオン(というよりジャスコといった雰囲気)とデッキで繋がっていて、下車客はほとんどがそのままイオンに向かって行った。ロータリーもあり、整備された駅前広場には送迎車両やタクシーがたくさん停まっている。これまで純粋なクルマ社会だった沖縄に「駅前」という概念をもたらした影響は大きい。

そんな小禄駅から徒歩でレンタカー店に向かい、一足早くレンタカーを返却しに来た他のメンバーたちと合流。ずっと行くべきところリストに入っていた、秘密のケンミンSHOWで紹介された「あげぱん工房アントシモ」には結局行きそびれたが、ありがたいことに同行者のみなさんが買ってきてくれた。この場を借りてお礼申し上げます。
そして、ここから送迎バスで那覇空港に移動し、18:45発の飛行機で中部国際空港へ。一宮市の自宅に帰り着いたのは夜の23時ごろだった。南国から帰ってきたというのにこの日は熱帯夜。皮肉にも、この日は名護よりも名古屋の方が最高気温が5℃も高かったんだとか…。

これにて2013年夏の沖縄旅行シリーズは終わりです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

(完)

【目次】
真夏の沖縄旅行・1―初日はしっとり沖縄本島南部の文化遺産めぐり
真夏の沖縄旅行・2―海中道路・勝連城跡から那覇新都心へ
真夏の沖縄旅行・3―都心の巨大迷宮「まちぐゎー」歩き
・真夏の沖縄旅行・4―名護の街歩きとマリンブルーの古宇利大橋(このページ)
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