【瀬戸内国際芸術祭の旅・2】路地と石段と桜が満開の男木島

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 ▲斜面に民家がびっしりと張り付いた男木島(おぎしま)。絵に描いたような離島らしい離島だ。

前回から続く瀬戸内シリーズ。初日の後半は、高松沖8kmほどのところに浮かぶ男木島にやって来た。
隣の女木島と比べると平地の面積が極端に少なく、島内は急な坂道と狭い路地が迷路のように入り組んでいるという。これは楽しそうだ。ちょっと探検してみたくなる。
そんな男木島の港に到着すると、ユニークな建物が迎えてくれた。
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 ▲フェリーの待合所と島の観光案内所を兼ねた「男木交流館」だ。
建物自体が、スペイン人のジャウメ・プレンサ氏による「男木島の魂」という作品だという。よく見ると、屋根はいろいろな文字が組み合わさったようなデザインになっている。どうやら、「島」や「波」などといった意味の8ヶ国語の言葉が集まっているのだという。

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 ▲さて、島に上陸すると、港の正面にはこんな鳥居がある。
安産の神様として知られる豊玉姫神社の鳥居なのだそうだ。まさに島の玄関口のような存在。

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 ▲しばらく進むと、路地と石段が迷路のように入り組んだ集落に突入する。
あまりに複雑で迷子になりそうだが、よく分からないまま、とりあえずみるくさんたちについて行く。

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 ▲そしてこの男木島は、とにかく桜の木が至るところに植えられている。
しかも、ちょうど満開の時期。ただ、折からの強風であっという間に散ってしまいそうだった。

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 ▲足もとを見ると、一面がピンク色の絨毯。もはや島そのものが芸術だ。

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 ▲そんな桜並木に囲まれたカフェ、「Dream Cafe」にやって来た。
古民家を改装したお店だが、素朴な佇まいながら意外と垢抜けた印象。ひなびた離島にこんな洒落たカフェがあるとはちょっと意外だ。

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 ▲めおんバーガー、フライドチキン、アイス島乳オレのセット。
心地よい日差しの中、のんびりと海を眺めながらいただく。ああ、幸せなひととき。ときどき野良猫がおねだりにやって来るのと、強風に飛ばされそうになるのはご愛嬌。
ちなみにめおんバーガーというのは、「瀬戸内産の魚のすり身をカツにし、香川県産のらりるれレタスとトマト、玉ねぎ、卵、干しエビ、ロースハムをのせ、焙煎した落花生のソースをかけ、バーンズで挟んだオリジナルバーガー」とのことだ。とにかく地元産にこだわった贅沢なハンバーガーで、具材の組み合わせもバランス良くて美味しかったです。奇をてらった感もなく、普通におすすめ。

さて、このDream Cafeの奥に建つ古民家、中に入ると大変なことになっていた。
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 ▲川島猛とドリームフレンズによる「タイム・チューブ–ときまき つつ の家」という作品だ。
大量の雑誌や新聞をただ丸めて部屋中に並べ、鏡を配置しただけなのだが、あまりの数の多さと色彩に圧倒される。写真では伝えにくいが、インパクトのある作品だ。

ということで、ここから先は男木島のアート作品をざっとめぐってみよう。
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 ▲Dream Cafeから北に進んだところの路地で。
右側の建物の壁は、眞壁陸二氏による「男木島 路地壁画プロジェクト」でカラフルにペイントされている。素朴な島の風景と、謎に満ちたアートがうまく融合している。

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 ▲城門谷とよばれる谷には、何度も屈曲を繰り返しながら斜面を這い上る謎のパイプが。
これは谷口智子氏による「オルガン」という作品。黄色い穴に向かって声を掛けると、90m先の丘の上に声が届くという仕掛けだ。よくもまあこんなものを造ったというか、遊び心に満ちた作品である。

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 ▲こちらは、栗真由美氏による「記憶のボトル」。民家の蔵の中が展示場になっていた。
暗闇の中に、約1000本のライトアップされた瓶が天井から吊されているだけのシンプルな作品だが、何とも幻想的な美しさ。1本1本の瓶には島の人々の生活の思い出が詰まっているとのことで、それぞれ違った写真や小物が封入されている。中にはテストの答案や、大学の学生証なんかも。見ていてうっとりとする、男木島で一番気に入った作品だ。

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 ▲丘の上の古民家の和室には、高橋治希氏の「SEA VINE」。
海が見渡せる部屋に、つる植物を模したオブジェが自由奔放に伸びているのだが、なんと枝や葉も含めて全て九谷焼の磁器製とのこと。さらによく見ると、花びらの表面には瀬戸内海の風景も描かれている。芸が細かい。
少しでも手が触れると壊れてしまう繊細な作品のため、荷物は入口のところで預かってもらう。

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 ▲あっという間に夕暮れ時が近付いてきた。
高台から海を見下ろすと、はるか遠くに綺麗な円錐形の大槌島(おおづちじま)と、瀬戸大橋がうっすらと見えた。この大槌島、小さな無人島だが特徴的な形なのでよく目立ち、さらに島の面積の半分ずつが岡山県と香川県に分かれているという、ちょっと珍しい島だ。

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 ▲再び桜満開の坂道を通り抜け、今度は集落の南側へ。

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 ▲丘の上に鎮座する豊玉姫神社から、漁港・漁協方面を見下ろす。のどかだ。

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 ▲豊玉姫神社より。中央に女木島、その左奥には高松市街が見渡せる。絶景。

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 ▲さらに南へ進み、男木島郵便局の近くの小さな路地を歩く。日曜なので郵便局はお休み。

そろそろ帰りの船の時刻が近付いてきた。これを逃すと翌朝まで島から出られなくなるので、ここらで男木島とはお別れ。観光地化されていなくて知名度も高くはないが、ぜひまた来てみたい、見どころいっぱいの島だった。

ということで、瀬戸内シリーズの1日目はこれで終わり。この日は高松駅前のホテルに宿泊し、翌日は早朝の船で岡山県の宇野を経由し、次の島に向かいます!
(続く)
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Comment

男木島の風景、初めて見ましたが、いい感じですねぇ。
密集っぷりが特に。坂と路地の迷路ですかぁ、惹かれますね。
豊玉姫神社の鳥居を見ると、島全体が神域のような印象を受けます。
案外そうなのかもしれませんが。

島のアート作品も全然興味無かったんですが、
割と面白そうだな、と思いました。

>ねじまきさん

坂に路地にと、男木島はまさに正統派の離島といった感じですね。
今回の旅行の中では特に気に入った島です。
島全体が神域というのも、ひょっとしたらそうなのかもしれませんね。

現代アートは、私もよく分からないと思っていましたが、素直に美しいなと思えるものが多かったです。
ちょっと理解不能なものもありましたが…
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