雪の南信州紀行・4―伊那谷シブい街めぐり 伊那・駒ヶ根

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 ▲JR駒ヶ根駅と国道153号を結ぶメインストリート、広小路商店街
片屋根式アーケードの商店街の向こう側には、夕陽に染まった雄大な南アルプス(仙丈ヶ岳)が。

2013年1月の南信州紀行シリーズも、いよいよこれが最終回。
前回の記事で紹介した高遠の街でちょっと長居してしまい、出発したのは14時半過ぎ。郵便局の貯金窓口が閉まるタイムリミットまで、残り1時間半だ。あと何局回れるだろうか、などと考えながら最初にやって来たのは、伊那市街の東部に位置する伊那東郵便局だった。
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 ▲伊那東郵便局。比較的人口密度の高い住宅街に立地するため、なかなか混んでいる。
ごく普通の郵便局なのだが、カウンターにあった自動払込みの案内(詳しくはこちら参照)が何ともユニークだ。

と、ここでしょーもないことを思いついた。この「伊那東郵便局」から直線距離で10kmほど離れた駒ヶ根市東部に「東伊那郵便局」というのがあるのだ。この紛らわしい局名が通帳に2つ並んだら面白そうじゃないか。
そんな安直な思いつきで、途中の郵便局は全て無視してすっ飛ばし、東伊那郵便局をひたすら目指すことにした。

さて、その前に天竜川を渡って伊那市街へ。JR伊那北駅の近くを走っていると、何ともシブい街並みに迷い込んだ。
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 ▲JR伊那北駅の南側、国道153号の1本西側を並行して通る歓楽街、中溝通りだ。

先は急ぐが、これはちょっと無視できない。営業時間外の焼肉屋さんにちょっとだけ駐車させていただき、ささっと散策してみることに。

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 ▲中溝通りの中でもひときわ怪しげな(褒め言葉)、その名も八丁銀座
これは熱田の神宮小路か、はたまた桜山のボンボンセンターか。人口せいぜい7万人くらいの小さな地方都市で、これだけの規模の歓楽街を擁しているとは…。

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 ▲八丁銀座。これはぜひ夜に来てみたい。
一説によると、ここ伊那市は人口1000人あたりの居酒屋の軒数が全国有数らしい。これは、ダムを始めとする公共事業が盛んだった頃の名残と言われている。お店もちゃんと営業しているようだし、きっと固定客がいるのだろう。

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 ▲歓楽街と住宅街を結ぶ小さな踏切。遠くの街に来た、という感じがする。
ちなみにこの近くには「入舟有楽街」という全蓋式アーケードの飲み屋街もあるようだ。全く気付かずに素通りしてしまったので、次回来たときにはじっくりと散策してみよう。

さて、こんなところをウロウロしている間に時刻はもう15時半。このままでは、せっかく狙っていた東伊那郵便局に間に合わなくなってしまう。クルマに戻り、先を急ごう。

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 ▲まずは伊那市随一の繁華街、通り町(とおりちょう)を縦断。
箕輪の中心街も同じ名前だったが、圧倒的に有名なのはこちら。片屋根式アーケードが延々と続き、なかなか賑やかそうな街並みだったが、時間が無いので素通り。

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 ▲通り町を抜けると、さらに西町商店街が続いている。これまた延々と続く街路灯が壮観だ。

伊那市街を縦断した後は、ひたすら国道153号を南下。カーナビの到着予想時刻は16時ちょうどになっている。まさにギリギリの状態だったが、途中どうしてもトイレが我慢できなくなって、サークルK伊那西春近店で休憩。そこから先は遅れを挽回すべく、みるくさんの助手席ナビを頼りに宮田村役場のあたりから抜け道を駆使し、なんとか16時直前ギリギリに東伊那郵便局に滑り込んだ。

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 ▲やっとの思いでたどり着いた東伊那郵便局。緑豊かな丘の上の、のどかな郵便局だった。

こうして、伊那東郵便局と東伊那郵便局のゴム印が並ぶというどうでもいい目標が達成されたわけだが、ちなみにこの伊那谷には他にも伊那郵便局、伊那北簡易郵便局、伊那南簡易郵便局というのもあり、いずれは全部制覇してみたいものである。さらに、箕輪郵便局、東箕輪郵便局、南箕輪郵便局、西箕輪郵便局なんていうのもあるのだが、箕輪局と東箕輪局は箕輪町、南箕輪局は南箕輪村、西箕輪局は伊那市に位置するという中途半端さ。この辺の人は方角を地名に付けるのが好きなのだろうか?

ということで、これにて本日の任務は完了。あとはのんびり家路に向かうだけだ。

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 ▲最後にやって来たのは、東伊那郵便局から6kmほどのところにあるJR駒ヶ根駅
駅前の立体駐車場は、なんと2時間以内なら無料。これなら送迎や買物にも便利。良心的だ。

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 ▲立体駐車場から眺めた、JR駒ヶ根駅の駅前風景。
ロータリーを中心に綺麗にまとまった街並みだ。ただ、もう夕方ということもあって、どこか切ない風景に見える。

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 ▲駒ヶ根駅からまっすぐ西に延びる広小路商店街(すずらん通り)。
いかにも地方都市らしい、片屋根式アーケードの風情ある商店街だ。昼間は比較的暖かかったこの日だが、日が陰った途端、急に寒くなってきた。

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 ▲駅から広小路商店街を歩き、1つ目の角を左に折れたところ。
このあたりは「35街(さんごがい)」と呼ばれる歓楽街になっている。

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 ▲こちらも同じ「35街」だが、これは上の写真の1本西を並行する通り。
伊那市の歓楽街に負けず劣らず味わい深い。そしてけっこう規模が大きい。長野市の歓楽街(鶴賀あたり)にどことなく似ている気もする。駒ヶ根は、都市規模の割にはバラエティ豊かな景観を持つ街のようだ。

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 ▲「35街」の、東西2つの通りを結ぶ路地。そろそろこの街が賑わい始める時間帯だ。

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 ▲35街のさらに1本西を並行する、駒ヶ根銀座商店街
かつては全蓋式アーケードが設置されていたのだが、老朽化に伴い2010年に撤去されたようだ。長野県では数少ない全蓋式アーケードだっただけに、本当に残念なことだ。ちなみに、アーケードがあった頃の写真は「まるかど日記」さんで紹介されている。

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 ▲再び広小路商店街へ。
ささやかながらイルミネーションも施され、買物客の姿も多く、古びてはいるものの活気が感じられる商店街だ。

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 ▲ふと振り返ると、商店街の奥には真っ赤に染まった南アルプスが見えた。
旅の疲れが一瞬で吹き飛ぶような、感動的な光景だ。こんな雄大な山々に囲まれて暮らしているなんて、伊那谷の人たちがとても羨ましい。

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 ▲広小路商店街の西端、「仲町・広小路」交差点から南に延びる仲町会商店街(国道153号)。
こちらも片屋根式アーケードが設置され、駒ヶ根の中心商店街の一角を成している。「仲町・広小路」という交差点名は、おそらく仲町通りと広小路通りの交点という意味なのだろう。京都みたいだ。

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 ▲最後にもう一度、何となく心惹かれたあの「35街」の路地へ。またゆっくり歩いてみたい。

ということで、2日間にわたる南信州紀行はこれにて終わり。
伊那谷はほとんど初めて訪れるようなもので、全てが新鮮な光景だったが、旅情を掻き立てるようなシブい街並みも多くて楽しい2日間だった。交通の便も決して悪くはないので、ふらりと訪れてみてはいかがだろうか。

(完)

【目次】
雪の南信州紀行・1―坂のある素朴な宿場町 中山道・馬籠宿
雪の南信州紀行・2―格調高い伝統の残る宿場町 中山道・妻籠宿
雪の南信州紀行・3―伊那谷の小都市、箕輪・高遠を歩く
雪の南信州紀行・4―伊那谷シブい街めぐり 伊那・駒ヶ根(このページ)
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Comment

今回の南信州シリーズ、これまで素通りしてきた町の様子が見られてとても面白かったです!
いやぁ、伊那谷ってすごい好きな場所なんですけど、あらためて自分もまだまだだなぁ(?)と感じました。
とりあえず伊那市と箕輪町と駒ケ根市あたりは行きたいです。
実はJR飯田線の飯田以北が未乗なので、ちょうど乗り潰しついでに行ってみようかな、と。

今回は季節外れだったようですが、高遠の桜は一見の価値ありですよ~。
渋滞必至ですが、それでも行って良かったと思える絶景です。
満開のタイミング、それと現地到着時間に気をつけて、是非行ってみて下さい。

>ねじまきさん

本当に意外な発見が多くて面白い旅でした。特に箕輪町は想像していたより複雑な街でしたよ。
飯田線にのんびり揺られての旅行も楽しそうですね。
この辺だと他に伊那大島や飯島、宮田、意外なところでは沢渡にも商店街があるようです。
最近は長野県内各地でストリートビューが見られるようになったので、画面上での街歩きを楽しんでいるところです。
高遠の桜、ぜひ行ってみます。ちょうど良い時期に休暇が取れますように…
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