【能登半島一周その4】宇出津から珠洲へ、海沿いの名所と郵便局めぐり

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 ▲能登半島の先端に位置する珠洲市飯田町の中央商店街(大町通り)
4年ぶりに訪れる最果ての街は、いろんな意味で懐かしさに満ちあふれていた。

能登半島一周シリーズの二日目。
前回の記事では、能登町の宇出津(うしつ)の街を早朝から2時間半もかけてじっくりと歩き回ったが、今回は再び民宿「ふらっと」さんに戻って来たところから。朝食をいただき、ちょっと休憩してから荷物をまとめ、さらに能登半島の先端を目指して出発した。
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 ▲その前に「ふらっと」さんの朝食をご紹介。朝からすごく充実していて豪華だ。
中でも美味しかったのが右上に見える串刺し。イカといしりの炊き込みご飯を、五平餅のようにこねて串に刺しただけのものだが、素朴な味わいがとても良い。さらに、その隣に見えるみそ状のものは3年もののサバのぬか漬け。これはヤバい。旨味が凝縮されまくっていて、これだけでご飯3杯はいけそうだ。本当に、ごちそうさまでした。

さて、出発して最初に訪れたのは、宿にほど近い海沿いにある三波(さんなみ)簡易郵便局(▼)。
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見るからに郷愁を誘うこの郵便局、実はかつて日本郵政グループのCMの舞台になったところ。小学生くらいの姉妹が海沿いの道を自転車に乗って郵便局に向かうCMだ。印象的な外観なので、「テレビで見たことある!」という方もいらっしゃるのではないだろうか。
CMを見てからずっと行ってみたいと思っていて、4年前の夏に遂に訪れることができたのだが、このときはまさかの臨時休業。そんなわけで、4年越しの念願がやっと叶い、ここで本日最初の貯金が完了した。

さて、ここからは能登町の海沿いをさらに北東へ。「縄文遺跡」のフレーズが入った真脇(まわき)郵便局に立ち寄り、狭くて不気味な真脇トンネルを抜けると、小木(おぎ)郵便局があった。この小木局の周辺には、宇出津ほど大きくはないがちょっとした商店街が形成されている。
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 ▲小木(おぎ)の街並み。
郵便局の近くには小さなスーパーが2軒もあり、商店街としてきちんと機能していることが分かる。比較的人通りが多く、どのお店も賑わっているように見受けられた。ちなみに、三波簡易局のCMに出演していた姉妹は、この小木の街に今も住んでいるとのこと。もう中学生か高校生になっている頃だろうか。

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 ▲小木から少し進んだところには九十九湾(つくもわん)と呼ばれる入り江がある。
大小多数の入り江が連続していることから名付けられた九十九湾は、日本百景にも選ばれている、能登を代表する景勝地。エメラルドグリーンの水がとても綺麗だ。遊覧船に乗れば海中の様子も見られるそうだが、先を急ぐので今回は素通り。

続いて白丸郵便局へ。ちょうど来局していた地元のおばあさんに「どっから来たが?」と聞かれ、しばし賑やかな世間話を楽しむ。そしてさらに海沿いを進み、能登町東端の街、松波(まつなみ)にやって来た。能登町の沿岸部には、宇出津のほかに鵜川、小木、松波と3つの小さな市街地があるようだ。
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 ▲松波の旧御蔵町(おくらまち)通り
この他、松波には港町、八幡町、御坊町、中組町、元組町、上出町、平尻町、鍛冶町といった通称地名があるようだ。ここもキリコ祭りが有名なところで、旧街道沿いをクルマで走っていると、地元の人たちが人形キリコの準備をしていた。

そして、街はずれに位置する松波郵便局へ。ちょっとモダンな建物で、この二日間で訪れた郵便局の中では一番混んでいた。
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 ▲松波郵便局の向かい側には、どこか懐かしい雰囲気のショッピングセンターが。

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 ▲松波の少し先には、悲恋の伝説が残る恋路海岸がある。
写真に写っているのは弁天島。4年前にも路線バスの車窓からちらっと見えたが、じっくりと訪れるのは初めてだ。海の向こうには、かすかに新潟県糸魚川あたりの陸地も見えた。

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 ▲恋路海岸の山側。何の変哲もないのどかな風景だが、よく見ると山の中腹に何やら構造物が…。

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 ▲ズームしてやっと分かった。2005年に廃止された、のと鉄道の恋路駅跡だ。
その駅名からかつてはデートスポットとして知られ、記念入場券まで発売されていたというが、今では草木が生い茂って何だか切ない。ここで愛を契り合ったカップルたちは、今も幸せに過ごしているのだろうか?

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 ▲恋路海岸を過ぎると、いよいよ能登半島先端の都市・珠洲市(すずし)に突入する。

珠洲市に入ってすぐのところにある鵜島郵便局に立ち寄り、さらに進むと見附島(▼)が見えてきた。
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通称「軍艦島」とも呼ばれるこの島は、独特な形から奥能登のシンボル的存在。かつて弘法大師が佐渡島から能登にやって来た際、最初に見付けたことからこの名前が付いたと言われている。

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 ▲見附島にほど近いところには、鵜飼(うかい)の街がある。
ここは珠洲市南部のちょっとした市街地。L字に屈曲する国道249号に沿って街並みが続いている。
まずは鵜飼の街の中央にある宝立(ほうりゅう)郵便局へ。局員さんとの何気ない会話の中で「4年前にも珠洲市に来たことがあり、そのときは能登半島の先っぽにある狼煙郵便局にも行った」という話をしたところ、なんとこの局員さん、4年前に狼煙局にいらした方だったことが判明。言われて思い出したが、確かに4年前にお会いしたのは間違いなくこの方だ。確か「バスガイドさんがよく旅行貯金をしに来られる」というような話を聞いた気がする。思いがけない再会に本当に驚いた。こういう不思議な縁があるから旅は止められない。

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 ▲宝立郵便局の近くにある、のと鉄道の旧鵜飼駅。今も駅舎がそのままの姿で残っている。
独特なデザインはおそらく先ほどの見附島を模したものなのだろう。地図で見るとよく分かるが、だだっ広い駅前通りとロータリーも往時の姿のままで、本当に今も現役の駅前にいるような気分になる。
ちなみに「永い間ありがとう!!」と書かれた横断幕は、2005年に廃止された鵜飼駅に対してではなく、2010年に閉校になった珠洲実業高校に対する地域住民のメッセージのようだ。

さて、鵜飼の街から再び国道249号に合流し、4kmほど走るといよいよ珠洲市の中心街だ。そろそろお昼どきなので、4年前にも来た食事処「いなか家」さんで昼食をいただく。あのときは金沢からはるばる路線バスで2時間半かけて珠洲の街に降り立ち、ちょうど降りたバス停の目の前にあったこのお店で串揚げ定食を食べたんだった。いろんな思い出が蘇ってくる。

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 ▲珠洲市街の手前、高照寺の門前にそびえる樹齢約900年の老木、倒さ(さかさ)スギ
枝が地を這うように垂れ下がっていることからその名が付いたといわれ、石川県の天然記念物に指定されている。高さは12mにも及び、遠くからでもよく目立つ。

そして珠洲市の中心街へ。4年前にじっくりと歩いたことがあるので今回はさらりと通り過ぎただけだが、久々に来てみるといろいろ変わっていて驚いた。
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 ▲まずは春日神社の参道、春日通りへ。4年前に来たときはまだ拡幅工事の真っ最中だった。
宇出津の新町通りと同じく、「じんの燈まちづくり協定」と呼ばれる景観協定が結ばれ、統一感のある街並みになっている。

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 ▲春日通り沿い、旧森下旅館の跡にはいつの間にか「飯田わくわく広場」というのができていた。
地元の方の交流施設と観光案内所を兼ねたような広場なのだが、特筆すべき点はなんと足湯が無料で開放されているということ。さっそくちょっと休憩して行くことに。暑い日なので最初はあまり気乗りしなかったのだが、たくさん歩いてたくさんドライブした後なので、熱い湯に浸かるだけで思いのほかリフレッシュすることができた。

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 ▲続いて、のと鉄道珠洲駅跡にオープンした道の駅「すずなり」へ。
宇出津駅同様、前回の訪問時はまだ駅舎が残っていたが、2009年2月に取り壊され、2010年3月に跡地に道の駅がオープンしたようだ。当時から既に駅舎は土産物屋として使われていて、珠洲名物のハーブ塩を買って帰ったものだが、今回も珠洲の焼き塩を購入。

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 ▲駅舎は取り壊されたが、ホームだけはそのままの姿で保存されていた。
とはいえ、線路が取り払われてポツンと佇むホームは、どこか不自然で寂しげだ。

ちなみに、4年前に訪れた「珠洲駅前郵便局」は、鉄道廃止からもう7年も経つというのにいまだそのままの局名。局員さんも「名前を変える予定は無い」と言っていた。確かに今も道の駅があるから「駅前」と名乗っていてもおかしくはないが…。その代わり、「珠洲駅前」交差点は「すずなり館前」に、「珠洲駅西口」交差点は「すずなり西口」に改称されていた。
ここを含め、珠洲市中心部の郵便局は全て4年前に訪問済みなので、今回は素通り。


 ▲最後に、珠洲市の中心街をクルマでぐるりと一周してみた(動画:4分27秒)。
途中で登場する「正院本町」交差点の信号機が、動画では見にくいが、表面が平らで薄っぺらい「フラット型灯器」というもの。このタイプ、今までに愛知県一宮市の桜1丁目交差点でしか見たことが無かったが、ここ石川県では普及しているのか、やたらあちこちで見かけた。

ということで、ひとまず今回はここまで。次回の記事ではいよいよ能登半島の先っぽを訪れ、そこから今夜の宿所がある輪島市までを目指します。
(続く)
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Comment

おお~、今回は自分が行った場所が結構出てきました!
三波簡易郵便局、見附島、珠洲駅跡。
でも私より細かく各地を見られているな、と思います。

やっぱり三波簡易郵便局の佇まいはイイですねぇ。

>ねじまきさん

今回は3日間の旅だったので、沿道に寄り道しまくりで、かなり細かく見て回りました。
写真にはありませんが、他にもいろんなところに立ち寄ってます。
三波簡易郵便局、行かれたんですね!
さすがCMの舞台に選ばれただけあって、素敵な佇まいです。
ただ、屋内は意外にもごく普通の郵便局という感じでしたね。
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