新春初歩き!岡崎市南郊の街めぐり(後編)

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 ▲中島地区のメインストリート。辺鄙な立地(失礼!)にもかかわらず、意外と栄えている。

前回紹介した土呂(福岡町)から、「土呂西尾道」という街道を4kmほど南下すると、中島(なかじま)という街にたどり着く。岡崎と西尾を結ぶ街道沿いに栄えた街で、1962年に岡崎市に吸収されるまでは碧海郡六ツ美町という独立した町だったところだ。
まずは街の入口にある六ツ美郵便局で貯金をしてから、中島の街歩きに繰り出した。
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 ▲中島バス停の近く、通称「新町」と呼ばれる界隈。いかにも古くからの商店街といった風情だ。
中島の街は土呂西尾道に沿った分かりやすい一本道で、北東から順に上町、新町、本町、境と続いている。かつてはこの街道の裏手を名鉄(旧)西尾線という鉄道が通っていたらしく、ちょうど中島駅の跡地付近に現在は中島バス停がある。このあたりは岡崎市内線だの平坂支線だの、いろんな廃線跡が入り乱れていてよく分からないが、それだけ昔は人やモノの流動が多かったのだろう。

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 ▲商店街沿いに怪しいお店が。何じゃこりゃ。

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 ▲手作りの看板が凝っていて素敵だ。が、この真っ赤な謎の生物(?)は一体何なんだ?

さて、この中島の街。岡崎市街にも西尾市街にも5~6kmほど距離があり、公共交通機関は毎時1本程度走っているバスしかない。近くに大きな幹線道路も無く、決して便利とは言い難いところなのだが、中島町のほぼ全域で宅地化が進んでいて人口密度は高い。マンションも多く、十数階建ての大規模マンションもあるほどだ。なぜかミョーに栄えている、というのが率直な印象。だからこそ商店街もある程度の賑わいを維持できるのだろう。

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 ▲境から本町にかけての界隈。こぢんまりとしていて、ゆったり散策するにはちょうど良い街だ。

この中島町は西尾市との境界に近く、わずか2kmほど先には西尾三和郵便局というのがある。せっかくなので足を延ばしてみたのだが、レンタサイクルを借りてからここまでで既に20km以上も走っているし、おまけに強い向かい風。もうへとへとだ。ただ、来てみるとなかなかユニークな郵便局で、スタッフの紹介が顔写真付きで壁に貼ってあり、正月ということで干支のボックスティッシュもくださった。ポケットティッシュをくださる郵便局は多いが、ボックスティッシュは初めてかもしれない。
局名の「三和(みわ)」は、1955年まで存在した幡豆郡三和村に由来し、地名としては残っていないものの、小学校などの公共施設にその名を留めている。郵便局の周辺には学校や公民館、農協、交番や個人商店が集まり、商店街というほどではないものの、ちょっとした村の中心街のような雰囲気が残っている。ちなみにこの「三和村」は、3つの村が合併してできたことから名付けられたそうだが、先ほどの「六ツ美町」も6つの村が合併したことが由来だという。明治の大合併でできた自治体は、こんな感じのテキトーなネーミングが多い。

西尾市を後にして、続いては岡崎市の南隣に位置する幸田町にやって来た。この幸田町には今年の3月17日、地元の請願により新しい駅がオープンする。
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 ▲JR東海道線相見(あいみ)駅だ。
少し離れたところにある陸橋から眺めてみたところ、構造物はほぼ出来上がっている様子。ホームは2面3線となるようで、下り(名古屋方面)のみ追い越しが出来る構造のようだ。2009年3月に開業した南大高駅によく似ている。

この地への新駅誘致活動は、なんと明治末期の1900年にまでさかのぼるという。地元の方にとっては、まさに100年越しの念願が叶ったということか。これだけ昔から誘致活動が続いてきたということは、伝統ある昔からの街があるのかとも思ったが、実際は田園地帯を区画整理・宅地開発し、大型店舗が計画的に配置された、まるでニュータウンみたいなところだ。
どうせならもっと北の岡崎市内、前回の記事で紹介した福岡町のあたりに新駅を造っていれば、さらに人口密度も高く、そして何より「南岡崎」という駅名になって、東岡崎、南岡崎、西岡崎、北岡崎、中岡崎とそろい踏みになって面白かったのに…。いや、面白いなんて理由だけでそんな無責任なことを言っては、100年以上誘致活動をしてきた幸田町の方に失礼か。

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 ▲駅舎はほぼ完成しているが、駅へのアプローチ道路はまだ工事中で通れない。
新駅の設置が全く具体化していない段階でもうロータリーを整備しちゃったどこかの市とは正反対だ。

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 ▲相見駅予定地の周辺では既に宅地開発が進み、洒落た住宅街になっている。

せっかくなので、幸田町内の郵便局も2局訪問。どちらも相見駅予定地からほど近いのだが、坂道が多く、そして先ほどからの強風に体力を奪われ、おまけに雪まで降ってきた。
最初に訪れた幸田大草郵便局は、小さな郵便局だが混んでいて、たまに見かける緑色のプラスチック製の番号札が置いてあった。ここでは郵便局オリジナルのカレンダーとスナック菓子をいただいた。今日は変わったものをたくさんもらう一日だ。続いて訪れた坂崎簡易郵便局は国道248号沿い、広大の田園地帯のど真ん中にぽつんと建っている。簡易局の割には大きめの建物だが、ガラガラに空いていてちょっぴり寂しい雰囲気だ。

気が付くと時刻はもう15時。貯金終了の16時まで、あと1時間を切った。それよりも、このレンタサイクルを16時までに東岡崎駅に返しに行かなければならない。地図で見ると、東岡崎駅までなんと7kmもある。調子に乗って遠くまで来すぎてしまったようだ。
結局、岡崎上地郵便局にだけ寄って、何とか16時前に東岡崎駅に到着。今度はここから名鉄電車で1駅目の岡崎公園前駅にやって来た。
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 ▲岡崎公園前の駅前風景。
愛知環状鉄道の中岡崎駅にも隣接していて、相互に乗換ができる。実際、岡崎公園前駅で降りた人の9割くらいがこの中岡崎駅に向かって行った。乗換駅としての一定の需要はありそうだ。
駅前にはきちんとしたロータリーがあり、それなりに駅前らしい雰囲気が整っている。名鉄の普通停車駅というと、バス停みたいな簡素な駅ばかりだと思っていたが、ここはかなり豪華な部類に入りそうだ。

最後に少し時間が余ったので、岡崎公園前(中岡崎)駅の西側に広がる八帖(はっちょう)エリアを少しだけ散策することにした。今や愛知名物として名高い八丁味噌は、岡崎城から八丁(約870m)の距離にあるこの地で作られ始めたのがその名の由来だ。
2006年にはNHKの連続ドラマ「純情きらり」の舞台になったことから、岡崎市はこのエリアの観光アピールに力を入れているようで、付近にはドラマ出演者の手形が点在しているほか、周辺の通りには「八丁蔵通り」、「八丁往還通り」、「松葉通り」、「きらり通り」などの道路愛称も付けられている。

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 ▲まずは八丁往還通り(旧東海道)へ。
左手に見えるのが1337年創業の老舗、まるや八丁味噌だ。中央に見える十字路を右に折れると「八丁蔵通り」で、旧東海道のルートもここを右折することになる。

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 ▲八丁蔵通り。八丁往還通りとともに、旧東海道のルート上にあたる。
こちらはカクキュー八丁味噌の味噌蔵が続いている。黒い板壁と漆喰のコントラストが美しい。

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 ▲「純情きらり」で主役・桜子を演じた、宮崎あおいの手形。八丁往還通りと八丁蔵通りの交点付近で。

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 ▲夕暮れの八丁蔵通り。

日が暮れたので、ここらで岡崎の街歩きはおしまい。ここからは、高校時代の友人2人(三河在住・浜松在住)と約1年ぶりに再会するため、待ち合わせ場所に向かった。岡崎に来た本来の目的は、この2人に会うためだったのだ。
ということで中岡崎駅から愛知環状鉄道に乗り、次の北岡崎駅で待ち合わせていた2人と合流。「よりによって、なぜこんなマイナーな駅へ」と不審がる2人を引き連れて向かった先は、10月と12月にも訪れたスープカレー屋「ジョニーtownだ。
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 ▲スープは「カントリー」、具は「ポーク」、辛さは「3」、トッピングは「ライス大盛」・「チーズ」。
ポークは初めて食べたが、厚切りなのに柔らかく、角煮のような食感で美味しい。がっつり食べたいときにはお勧めだ。さらに、飲むヨーグルトをまろやかにしたような「ラッシー」という飲み物も、こってりとしたカレーになかなかよく合う。友人らも満足してくれた様子だ。
その後は、ジョニーtownのすぐ裏にあるカラオケ店に向かい、年甲斐もなくAKB48やらSKE48やら少女時代やらで盛り上がりましたとさ。

ということで、新春初歩き・岡崎シリーズはこれでおしまい。本年も「まっちの街歩き」でお楽しみください!
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Comment

岡崎と西尾、今でも人やモノの動きは多いです。ただ、公共交通ではなくほとんどが自家用車によってです。

中島界隈、近くに大きな自動車部品工場があります。皆、自動車通勤なので公共交通は生活している人の割りに貧弱です。

三和といえば「三和パン」という製パン屋があって、ここのパンがなかなかうまいです。工場で直売しているかどうかわかりませんが、道の駅にしお岡ノ山で売ってるので、機会があればご賞味くださいませ。どうでもいいですが、嫁の旧友の実家です…。

>ぞうまささん
やはり三河はクルマ社会ですよね。
言われてみれば、中島は目と鼻の先にデンソーがありましたね。人口が多いのにも納得です。
最近は西尾市の平坂を訪問されたようですね。平坂・寺津界隈は以前から地図で見るたびに気になっているところで、いつか本格的に歩いてみたいです。

>まささん
おっと、三和の部分だけは大したネタもなく写真も撮っていないので、本文中では軽くスルーしたのですが、こんな気になるパン屋さんがあったんですね。
それで急に思い出したのですが、三和の郵便局の向かい側に昔ながらの売店があって、美味しそうなパンが並んでいて気になったものの、時間を惜しんで寄らずじまいでした。まさかあれが三和パンだったのかも…?(全然違うかもしれませんが)
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