気ままに京都ぶらり旅

P1560531RS.jpg
 ▲一乗寺駅前の曼殊院道(まんしゅいんみち)。柔らかい日差しが秋を感じさせる。

昨日は京都で旧友のRさんと久しぶりに再会し、気ままなぶらり旅を楽しんできた。
三連休の中日ということで、京都駅は観光客で大賑わい。まずは駅前から東の方角に向かい、塩小路高倉下がったところにある古びた市営団地の中へ。最初にやって来たのは、その団地の中にある一軒のお好み焼店だった。
P1560291RS.jpg
 ▲その名は
京都駅前の一等地にありながら、あくまで地元の人向けといった雰囲気の小さなお店。ただ、最近は雑誌やネットで評判が広まっているらしく、観光客も増えてきているそうだ。私は10年以上前に一度だけ訪れたことがあり、おぼろげな記憶を辿りつつの再訪となった。
お店のおばちゃんは一見さんが来店すると、メニューの内容や値段、定休日、営業時間などを早口で淡々と読み上げるように説明してくれる。私たちは看板商品の「まんぼ焼」と、店主一押しの「ホルモン焼」を注文することに。

P1560273RS.jpg
 ▲70歳を過ぎても元気な店主さん。誰にでも気さくに話し掛けてくれる、下町のおっちゃんだ。

P1560281RS.jpg
 ▲そして出来上がった「まんぼ焼」ミックス(全部乗せ)、うどんとそばは半々で。

観光客は必ず写真を撮っていくらしく、「写メはここで撮ってや」と指定してくれる。ピリ辛のソースとこってりしたホルモンがよく合って、さらに九条ねぎと生卵がまろやかさを出している。これは美味しい。写真には写っていないが、キャベツとあえたホルモン焼もまた独特の風味が癖になる。常連さんが必ず注文するというのが分かる気がした。
店内に入るまで、前に来たときのことはほとんど覚えていなかったが、味覚が大脳辺縁系を刺激したのか、食べているうちに鮮明な記憶が蘇ってきた。そうそう、薄暗い通路を抜けると店の裏には公園があったなぁ。懐かしさが込み上げてきて、すっかり感傷モードに。

P1560288RS.jpg
 ▲ノスタルジックな店内風景。旅行客も常連さんも隔たりなく、みんなわいわいと賑やかだ。

お腹も心も満たされたところで京都駅に戻り、JR奈良線の各駅停車に揺られること5分。次にやって来たのは全国の稲荷神社の総本宮として知られる伏見稲荷大社だ。何だかんだで今までに5回くらいは来ている気がするが、前回の訪問が2000年12月なので、実に11年ぶりとなる。
P1560314RS.jpg
 ▲まずは本殿の奥に続く千本鳥居へ。
これぞ伏見稲荷の代名詞というくらいの有名なゾーン。大分から修学旅行で来たという中学生5人組が、陽気に鳥居の数を数えながら歩いていた。千本鳥居の入口から数え始め、「三ツ辻」という分岐点まででなんと1158本もあったらしい。ご苦労さまです。

ところでこの「三ツ辻」、右に曲がるとさらに奥の一ノ峯・御膳谷奉拝所方面に続いていて、左に曲がると本殿に戻ることになる。そろそろ時間も無いので私たちはここで本殿に戻ることにしたが、先ほどの修学旅行生たちがどちらに行けばいいのか迷っている様子。かつて一ノ峯まで行ったときのことを思い出し、「ここまでの倍以上の道のりが続くよ」と教えてあげると、すっかり肩を落として本殿方面へ戻っていった。せっかくここまで数えたのに、何だか可哀想なことをした気分だが、本当に全部数えようとするとエラいことになるようです

さて、「三ツ辻」から本殿に戻る途中にある鬼法教総神苑には、こんな鳥居がある。
P1560328RS.jpg
 ▲真っ二つに分かれた鳥居。無数の鳥居が集まる伏見稲荷でも、こんな珍しい鳥居はここだけだ。
どうやら、頭上が開いているので運が開けるという意味が込められているらしく、開運の鳥居と呼ばれているらしい。先ほどの修学旅行生たちが「これは鳥居に含めるの?」と首をかしげていた。あんたら、まだ数えてたんかい!

ところで、ふと横を見るとこんな貼り紙が。
P1560326RS.jpg
 ▲おお、テレビ朝日のナニコレ珍百景で紹介されていたのか。まだ深夜放送時代のようだ。
信者の皆様にお知らせ致します」というところが何だか微笑ましい。

稲荷駅から再びJR奈良線の電車に乗り、今度は京都の隣町・宇治にやって来た。比較的単調な車窓が続いたが、宇治の一つ手前の黄檗(おうばく)駅の近くに、古い全蓋式アーケードの見るからに怪しげな市場がちらっと見えた。何だあれは?気になるぞ…。

ということで宇治駅で下車。まずは駅周辺をぶらりと散策。
P1560337RS.jpg
 ▲JR宇治駅の南から北東に伸びる宇治橋通商店街。観光客と地元の人が半々といった雰囲気。

P1560370RS.jpg
 ▲こちらは平等院表参道商店街。平等院への参道にあたり、観光客向けの土産物屋が建ち並ぶ。
宇治茶のお店も多く、あちこちからお茶の香りが漂ってくる。

P1560372RS.jpg
 ▲そして、表参道を通り抜けると平等院鳳凰堂
10円玉の絵柄として使われ、また小中学校の社会の教科書にも登場する、超有名スポットだ。

P1560422RS.jpg
 ▲平等院に参拝した後、表参道商店街のはんなりかふぇ・京の飴工房“憩和井-iwai-”でひと休み。
お茶系スイーツがメインのお店。他にも、関西の人には馴染み深い冷やし飴や、軽食類などもあるようだ。

P1560358RS.jpg
 ▲源氏物語ゆかりの宇治橋を渡り、今度は京阪電車の宇治駅へ。
今日は上流の天ヶ瀬ダムが放流中らしく、増水した宇治川が水しぶきを上げながら轟々と流れている。

さて、京阪の宇治駅からこのまま京都市内に戻る予定だったが、先ほどJRの車内から見えた黄檗駅前の市場がどうしても気になり、急遽予定を変更。黄檗駅で途中下車してみることにした。

P1560438RS.jpg
 ▲これがその黄檗新生市場
素っ気ないファサードが怪しさを倍増させている。もとは大きな文字で「黄檗新生市場」と書かれていたのだろうが、剥がれ落ちたので書き直したのだろう。

さて、中に入ってみてさらにビックリ。入口付近のお店は数軒営業していたものの…
P1560459RS.jpg
 ▲奥の方はこの有様。最初は定休日なのかと思ったが、定休日でなくとも閉めているお店が大半のようだ。
三重県・四日市の三和商店街、奈良県・桜井の桜井一番街などなど、凄まじく寂れた商店街は今までに数多く見てきたつもりだが、ここはかなり強烈だ。かつての繁栄ぶりを想像すると本当に胸が痛い。

黄檗駅から再び京阪電車に乗車。中書島駅で本線に乗り継いで京都市内に戻り、終点の出町柳駅で降りた。
当初、この後は銀閣に行く予定だったのだが、閉門時間が迫っていたので断念し、出町柳から北に伸びている叡山(えいざん)電鉄に乗ってみることに。どこで降りるか決めていなかったが、とりあえず3つ目の一乗寺(いちじょうじ)駅で降りることにした。
P1560503RS.jpg
 ▲一乗寺駅で、乗ってきた鞍馬行きのラッピング電車「ギャラリートレイン・こもれび」。

さて、この一乗寺駅。時間帯によっては無人の小さな駅なのだが、某アニメのロケ地になっているようで、とある熱心な韓国人ファンの方がすでに聖地巡礼に来られているようだ。叡山電鉄ではそれにちなんだ特別列車も運行されており、せっかく一乗寺駅ですれ違ったのに、あいにくシャッターチャンスを逃してしまった。

P1560579RSS.jpg
 ▲お詫びにこれでも貼っておこう。先日、某コンビニで購入。本文とは関係ありません。

P1150503RSS.jpg
 ▲ついでに。去る8月28日、韓国・ソウルのホテルのテレビで。本文とは関係ありません。

さて、話を戻して、この一乗寺駅は曼殊院道という商店街に面していて、人通りも多く生活感に満ちている。
P1560504RS.jpg
 ▲これがその曼殊院道。夕方の日差しが気忙しさを感じさせる。
このあたりは、かつては京都随一の繁華街として栄え、現在は周辺に大学が多いことから学生街としての一面も持っている。何となく名古屋の滝子・桜山界隈に雰囲気が似ていると思ったのは、こうした街の成立過程が似ているからだろうか。

P1560524RS.jpg
 ▲最後に、通り沿いに建つ恵文社一乗寺店という本屋さんへ。
このお店、英国ガーディアン紙が選ぶ「The world's 10 best bookshops」に日本から唯一選ばれたらしく、以前から私の「行くべきところリスト」に入れてあったところだ。確かにこだわりが感じられる独特の雰囲気のお店で、中でも建築やデザイン、旅行、景観に関する本が目立ち、特に興味を引かれた。本以外にもアンティーク小物や雑貨も売られており、何時間いても飽きなさそうなお店だったが、さすがにもう日が暮れそうなのでお店を後にすることにした。

ということで、久しぶりの京都散策はこれで終わり。初めて訪れる場所も多かったが、懐かしさに心温まる一日だった。
最後になりましたが、一日お付き合いくださったRさんにはこの場を借りてお礼申し上げます。
関連記事

Comment

京都が観光客におもしろい都市である理由の中の一つはこのように文化財が多い中でも人々の生活の跡があちこちに見える点同じです。

次に京都に行くことがあるならば平等院は必ず見なければならないと考えたが、このように見るとまた会いたいです。

そして抜けられない某アニメの話ですが、叡山電鉄にもその魔手を伸びてきましたね。 京阪石坂線では騒々しいラッピングでしたが、図案を見ると叡山電鉄側は物静かに見えます。

最近私の家でもケーブル チャネルを増設して、NHK WORLDをはじめとして例のANIMAXも出てき始めました。 それにしても私はこのごろテレビは野球やニュース以外にはほとんど見ないのですが^^;;

PS)最近ブログ記事を見れば分かるだろうが安東(アンドン)にまた行ってきました。 10年ぶりの鳳停寺(ボンジョンサ)でしたが、本当にすばらしいです。

>Tabiperoさん

京都の人は、新しいもの好きで革新的な人が多いとよく言われます。
古代の文化と現代の生活を違和感なく融合させているところにこそ、京都の良さがあるのかもしれませんね。

叡山電鉄のラッピングは控え目ですよね。
京阪もそうですが、名鉄がたまに運行しているポケモン列車もなかなか大胆なデザインですよ。

鳳停寺と両元駅の記事、拝見しました。
鳳停寺は一昨年の冬に訪れたのが懐かしいですが、ブログを書くのがすっかり先延ばしになっていますね^^;
Comment Form
公開設定

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。